Hi all, how are you doing? 皆さん、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。今日はAmy’s Weekly Letter第6号をお届けします。
2月は醍醐千里さんの「魂の約束」を英語訳に挑戦しています。さっそく先週のつづきから取り掛かりたいと思います。
「魂の約束」(作者:醍醐千里)
(先週のつづき)
ある日、そうじをサボって友だちと遊びました。
One day, I skipped the cleaning and played with friends.
友だちと楽しく大笑い。
We had lots of fun and laughed it out together.
けれどその日、自分の中の魂を見て驚きました。
But that day, I was surprised when looking into my soul.
あんなに楽しく笑ったあとだったのに、
Though after such great joy and fun,
魂は、光るどころかくもっていたのです。
instead of shining, my soul was clouded.
ある日、友だちからネックレスをもらいました。
Another day, a friend gave me a necklace.
お店から盗ってきたネックレスだと言います。
He said that he took it from a shop but didn’t pay for it.
ほしかったものだったので、
Because it was what I wanted for a long time,
よく考えもせずにそれを受け取りました。
I accepted it without thinking twice.
その夜、魂を見てみたら、その日もまた魂は、
That night when I looked at my soul, once again
昨日よりくもっていました。
it became more clouded than yesterday.
ある日、一人が言いました。
And another day, a friend told me
「ねぇ、あの子、気に入らないよね」
“Hey, we don’t like that girl.”
あっという間に、その子はひとりぼっちになりました。
In an instant, she became all alone.
私は、その子をひとりぼっちにさせる側にいました。
I was at the side who made her alone.
その輪の中で私には、急に仲間が増えました。
Inside that group, I suddenly had many more friends.
新しくできた仲間とともに、
With those new companions,
おもしろくおかしく過ごしました。
I had lots of fun playing pranks on others.
そんな日々を送る中、
While spending such days,
私は久し振りに、自分の中の魂を見てみました。
for the first time in a while, I looked into my own soul.
私の魂は真っ黒になっていました。
It was black as ink.
私は、自分の魂の色を見て、
Looking at the color of my soul,
とてもおそろしくなりました。
I was shocked and frightened.
楽しいこと、うれしいことの中に、
Among the things that brought me joy and happiness,
魂をくもらせるものもあるとわかりました。
I got to know that there were some that made my soul clouded.
毎日魂を磨き、
Then I tried to brush up my soul every day again.
毎日魂の様子を見ているうちに、
As I watched my soul every day,
私は不思議なことに気がつきました。
I noticed something strange.
磨いたつもりのない日でも、
Even on days I didn’t intent to brush it up,
魂の輝きが、増しているときがあるのです。
there were times when the luminance of my soul did increase.
そういう日の一日を振り返ってみると、
When I looked back on those days,
きれいな花や美しい夕焼けを見た日だったことがわかってきました。
I realized that it was the days when I saw pretty flowers or a beautiful sunset.
映画を観たり、本を読んだり、音楽を聴いたり。
Watching movies, reading books, listening to music,
そういうことでも、魂を磨くことができるのです。
all those things also help me brush up my soul.
楽しいことやうれしいことと、
Daily joy and happiness,
日にした景色や、聞こえてくるメロディ、あたたかな言葉。
sceneries I saw, melodies I heard, warm words I said
その日その日のなんでもないことも、
even the very ordinary things of the day
私の魂を磨きつづけてくれたのです。
have continued helping me refine my soul.
(まだつづく)(to be continued)
今回の英訳のポイントは、すべて過去形で表現していることです。起こったことへの振り返りだからなのです。過去形と言っても様々な形がありますが、今回使ったのはpast simple(単純過去形)とpresent perfect(現在完了形)です。
詩に何回も出てきた「ある日」という過去の時点に起きた、なおかつその日に終了するできごとのため、present perfectよりもpast simpleのほうが適切ですね。
最後の段落だけ、今までのできごとを振り返って分かったことを話しますので、ここではpresent perfectを使いました。なぜかというと、それらのできごと(日にした景色や、聞こえてくるメロディ、あたたかな言葉)が過去から今までつづけて現在の時点に影響や効果をもたらしているからです。
Past simpleとpresent perfect、英語で過去形の代表の二つですが、今回の英語訳で使い分けし方について何かお助けになればうれしいです。
それでは、「魂の約束」英訳の最終回は来週お届けいたします。Stay tuned! どうぞお楽しみください♪