皆さん、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。今週は Amy’s Weekly Letter 第18号、The Greatest Showmanの映画セリフから英語勉強 その③ をお届けいたします。
前回は fake (偽物)vs. real(本物)の議論について、主人公であるショーマンBarnum氏と演劇評論家Bennett氏との間の会話をご紹介しました。Bennett は Barnum のすべての出演者に対して fake(偽物)と批判し、芸術の価値は何もないとはっきりに新聞記事に載せました。
Barnumはその記事を恐れるどころか、自分の転機だと捉え、Bennettが書いた批判記事を持参する顧客にはショーのチケットを半額にしてあげるというとんでもないサービスを開始しました。そうすると、お客さんが好奇心で続々とショーに足を運び、Barnumのショーの認知度がどんどん上がっていきます。
Barnumは、ショーを見にくる人さえいれば、ショーの価値には疑う余地がないと確信しました。
一方、Bennett氏はBarnumのショーを見に来る人達が絶えないのを見て、自分の考えを改めました。以下は映画の中盤のBennett氏とBarnumの会話です。
James Gordon Bennett: I never liked your show, but I always thought the people did.
(私は一度もあなたのショーが好きではありませんでしたが、人々は好きだといつも思っていました。)
P.T. Barnum: They did. They do!
(彼らはショーを楽しんでましたよ。確かに楽しんでいます。)
James Gordon Bennett: Putting people of all shapes, sizes, colors. Putting them on stage together and presenting them as equals, another critic might have even called it a celebration of humanity.
(あらゆる形、大きさ、色の人々をショーに出し、 彼らを一緒のステージに上げて、しかも対等な存在として表現することを、別の批評家はヒューマニティーのセレブレーション(人間賛歌)とさえ呼んだかもしれない。)
P.T. Barnum: Celebration of humanity. I would’ve liked that.
(ヒューマニティーのセレブレーション。それは気に入ってますね。)
【英語学習のポイント】
・never: 一度もない。多くの場合、動詞はpresent perfect tense(現在完了形)で使われています。
例:I have never been to Hawaii.(ハワイに行ったことがない。)
もし~~したことがあるかと聞きたいときは、Have you ever + verb (past participle)? を使います。上の例ですと、Have you ever been to Hawaii? になります。
・put (verb): 置く、設置する、入れる。英語で良く使う動詞の一つです。ここでは人々(パーフォーマー)をステージに置くという意味で put (people of all shapes, sizes, colors) on stage と使われました。
・equal :等しい、対等。よく見かけるのはequalの形容詞ですが、ここではequals、sが付く複数名詞ですね。equalの名詞の場合は「a person or thing that is the same as another in status or quality」(状態または品質において他のものと同じ人または物)を意味します。
例:We all treat each other as equals. (私たちは皆、お互いを平等に扱います。)
・celebration (noun): お祝い、祝賀。動詞はcelebrate(祝賀する、祝う)です。
例:I celebrate my birthday every year with my family.(私は毎年、自分の誕生日を家族と祝います。)
・humanity (noun):人間性、人間らしさ。
Celebration of humanityはなかなか大きな言葉ですね。もちろんここではBarnumのショーへの褒め言葉です。ステージに現す芸人は必ずしも美しい人だけではありません。Barnumのショーにある様々な人間たち(黒人やアジア系、髭のある女性など)、場合によっては一般の世間から嫌われた、階級社会で軽べつされた人々を、それぞれのユーニックさを尊重し自信を持ってステージに自分を表現してもらうというのは、最も人間らしさを祝賀する行為です。Celebration of humanity(人間賛歌)、この映画で私の一番気に入っている言葉でもあります。
最後までBennett氏は直接Barnumのショーの芸術的な価値を認めてはいませんでしたが、celebration of humanityということばを口にしてBarnumのショーが(多様な人類の)人間性の美しさを表現できたことを認めました。
結局、真のアート(芸術)は何だろうか?本物と偽物を判断する基準はありますでしょうか。”fake”でも人々の心を動かすものでいれば、それこそが art かもしれません。
真のアートは何か?という問いに答えるように、映画の最後は以下のBarnumの一言で幕を下ろしました。
The noblest art is that of making others happy.
(最高の芸術とは人を幸福にするものだ。)
P. T. Barnum
【英語学習ポイント】
・noble (adjective): 気高い、高潔な。ちなみにnobleは名詞という形もあり、名詞の時は「貴族、貴族階級の人」という意味です。
・make something/somebody + adjective: 何かを・誰かを~~にする。ここでmake others (others = other people) happy = 他人を幸せにする。
例:The chores make me busy all the day.(家事が私を一日中忙しくする。⇒(自然な日本語)家事のせいで一日中忙しくなる。)
私の場合は、Watching movies make my English learning more interesting. (映画鑑賞は私の英語勉強を面白くする。⇒映画を見ると英語学習がさらに面白くなる。)
以上、今年のゴールデンウイークに私が見た映画でした。ぜひ皆さんもお好きな洋画を一度英語で見てみてください。色々な面白い発見があるかもしれません♪
※来週はWeekly Letterをお休みさせて頂きます。また6月のお便りに!それでは Bye bye for now.