【レガーデンカシューナッツ】　レーさんの話　

安全、安心、美味しく食べられるカシューナッツを作りたい

　前回のブログで、なぜわたしたちがベトナムのたくさんのカシューナッツブランドの中、レガーデンを選んだのかについてお話しました。一番目の理由は味がダントツに美味しいからです。

　しかし、味だけではありません。もう一つの大事な理由は、レガーデンを作ったレーさんの人柄です。誰でも安全、安心、美味しく食べられるカシューナッツを作りたいという彼女の経営理念と彼女のカシューナッツへの愛に共感して、TAKIBENIの日本へ贈るベトナム名品の最初の一品として選びました。

カシューナッツのおかげで失った希望を取り戻せた

　レーさんはベトナム南部ドンナイ省（Dong Nai）にあるカシューナッツ農家に生まれました。大学卒業後、他の若者と同様に都会のホーチミン市に残って稼ぐつもりでした。雇われるよりも独立したいという彼女は小さなアパレルの店を開きました。

　しかし、思い通りにいかず１年未満でお店をたたむことになりました。自分に失望して実家に帰った彼女は、ぼんやりしてテレビを見ながらお母さんが出した家の庭で取ったカシューナッツを食べて、突然ハッとしました。

　「探したいものはここにあるんじゃないか、うちのカシューナッツを売ればいいじゃないか」、と思いました。なぜ彼女はそう思ったのか？それは自家のカシューナッツが市場にあるどのものよりも美味しいと知っているからです。

美味しいカシューナッツには理由がある

　カシューナッツ農家出身なので、小さいごろからカシューナッツと触れて、美味しいカシューナッツの育て方、選び方、調理し方がわかっています。

”カシューナッツ農家ならば、みんな知っています。カシューナッツの一番美味しく食べられるには、収穫してからすぐに焼いて、なるべく空気と触れずに保管するのです。そうすると、美味しさはもちろん、カシューナッツの甘い香りも長くキープできます。”

（レーさん）

カシューナッツの（怖い）裏話

　ベトナムは熱帯の気候に恵まれて、カシューナッツ輸出量は長年、世界１位です（２位であるインドの３倍）。しかし、収穫してから色々な手に渡して生状態で輸出し、加工（焼く工程や袋詰め）は輸入した国で行われる場合は少なくありません。そうすると、収穫してから焼くまでかなり時間が空いてしまいます。

　美味しさが減ってしまうのはもちろんですが、悪質なメーカだと、生カシューナッツの色や味が長く保てるように化学保存料で処理したりしています（焼いていないカシューナッツは空気に触れると味が変化しやすいです）。

　また、重量を稼ぐために、生カシューナッツを出荷前に水につけたりするところもあります。焼く前に水にさらされますと、カシューナッツのしっとり感がなくなり、その後に焼いても美味しくはなりません。

　カシューナッツ農家出身なので、それらの事情をよく知っているレーさんは、大好きなカシューナッツなのに、都会で一人暮らしの時は実家から送られてきたものしか食べていませんでした。市場にあるものは何が入っているか分からないから、カラダに危ないとお母さんが心配していたからです。

自分が安心して食べられるものを他の人にも届けたい

　一回目の起業で失敗して落ち込んだレーさんは思いました。安全、安心、美味しく食べられるカシューナッツをつくろう！と決断して、レガーデンカシューナッツ（Le’s Garden Cashew Nuts）を立ち上げ、今まで家庭での少量生産から機械を購入し規模を広げました。原料の仕入れは主にレー家の庭で育てたカシューナッツと良く知っている周辺の農家たちからです（農薬を使っていないことをしっかりと確認してから取引するようにするのです）。

【レガーデンの約束】

• 農薬、化学薬品を一切使わない。小さい子供から妊婦さんまで、皆が安全、安心にカシューナッツを食べられるようにしたい。まさに、母が心配してくれたようなことが無いカシューナッツを世の中に出したいとのことです。
• 自信ある美味しさ。レガーデンカシューナッツはレーさんが育ったドンナイ省で取ったものしか仕入れていません。また、収穫してから一か月以内に新鮮な状態で焼きます。焼いたカシューナッツはなるべく空気に触れないように真空パックして出荷するのです。このおかげで、保存料無しでも出荷から１年間、美味しく食べられます。袋を開けた瞬間に甘いナッツの香りがするというのはレーさんのこだわりです。
• 最高品質で届ける。農薬を使っていない農家からカシューナッツを仕入れるため、虫による被害の確率が割と高いです。仕入れたものは、一粒ずつ、人の目で確認して取り除きます。５回の厳密な選別工程を経たカシューナッツは最初の量の８割だけです（基準に満たさない２割は捨てられます）。

　こういった理由で、わたしたちも安心してレガーデンカシューナッツを食べられるようになりました。レーさんのカシューナッツへのこだわりは（値段を高くしてしまいますが）美味い味と高い品質につながります。

　

　市場にはたくさんのカシューナッツがあります。日本には、ベトナム原産のもの、粗原料はベトナムで加工は日本、といった様々なものがもう既にあります。それでも、わたしたちのTAKIBENIはレガーデンカシューナッツを日本に持ってきたかったです。

　レガーデンのレーさんの想いを共感できる人は、日本にもきっといる、と信じているからです。